性別を秘密にしてもらう夫婦高齢出産の私にとって、初めての妊娠は1度きりになるかもしれないものでした。そのため、夫と相談して決めた事がいくつかあります。赤ちゃん用品は夫婦で良いと思ったものを揃える事、出産時は遠方に住む実家の母にしばらく滞在して助けてもらう事などです。

その中に、赤ちゃんの性別を事前に聞かずに生まれた時の楽しみに取っておく事もありました。事前に性別がわかると服や寝具を用意するのに都合が良いかもしれませんが、男の子か女の子か想像する楽しみが限定されるように思いました。赤ちゃんと会う楽しみを大切にするため、夫も賛成してくれました。

お世話になっている産婦人科の先生には、早々に「性別は教えないでください」とお願いしてありました。妊娠初期では真珠の粒のように見えた赤ちゃんが、お腹の中で大きくなって頭や足などの形がわかるようになると、決心が鈍り性別を早く知りたくなった事もありました。エコー写真を見た夫が「男女どっちかな?」と言っているのを聞くと、夫は性別を事前に聞きたかったのではないかと思い、提案したことを後悔しそうにもなりました。

妊娠7ヶ月目を過ぎると、親戚や友人に性別や出産祝いのリクエストを聞かれるようになりました。周囲の友人はもう2人目3人目を産んだ人ばかりで、性別を敢えて聞かないことを話すと珍しがっていました。それでも「男の子女の子どちらでもいいように、おもちゃをプレゼントするね。」と言われた時は、大変ありがたかったです。

一番性別を心待ちにしていた義母でした。何度説明しても、何度も性別を尋ねられました。義母には、男の子だったら青系統の服・女の子だったらピンク系統の服を用意したいという気持ちが強かったようです。何度も質問されるので正直閉口しましたが、「本当はもうお医者さんから性別を聞いていて、夫婦2人の秘密にしているのではないか?」と義母から言われた時は、「絶対事前に性別を聞かない!」と決心するきっかけになりました。

お腹が前にせり出して大きくなった時は男の子・妊婦さんが優しい顔つきだったら女の子と聞くと、鏡を見る度に赤ちゃんは男女どちらだろうと考えました。妊娠後期に入り眉間に寄ったシワを見て、何となく男の子かもしれないと思うようにもなりました。

赤ちゃんの名前は、男の子の候補を夫が考え、女の子の候補を私が考え、生まれてから顔を見て決める約束でした。早くから情報収集し候補を考えていた夫に比べ、妊娠で体調がスッキリしない私は、名づけの本と画数占いのサイトを眺め、悩みながら紙に1つずつ書き出すのがやっとでした。それでも50個程は名前をメモし、後で候補を絞り込もうと考えていました。

ところがその翌朝、予定日より3日早い陣痛が起こり、私が書いた女の子の名前のメモをしまう間も無く病院へ急行しなければならなくなりました。24時間後に出会ったのは、元気な女の子の赤ちゃん。男の子の予想に傾いていたのでびっくりしましたが、小さい姿が可愛くて嬉しかったです。夫が3月生まれに相応しい落ち着いた名前を候補から選んで、赤ちゃんを名前で呼んだ時は、さらに嬉しくなりました。

ハプニングだったのは、病院入りした直後に我が家を訪ねてきた義母が、私が書き残した女の子の名前のメモを見てしまった事です。義母に「やっぱり女の子って予め知っていたのでしょう!」と言われてしまい、夫の考えた候補も見せながら、「名前は夫婦2人で男女分担して考えていたの!」と説明するのが大変でした。女の子の名前の候補のメモはその時の勢いで残念ながら捨ててしまいましたが、娘が大きくなった今、家族でメモを見たら良い笑い話になっていたと思います。

(出産時37歳 ぷちパールママ)