
妊娠中の腰痛は、多くの妊婦さんが抱える悩みの一つです。妊婦さんの7割前後が、腰痛に悩まされるとか。
このページでは妊娠中の腰痛の原因と解消法をまとめています。
(※産後の腰痛についての記事:産後の腰痛対策まとめ)
- 腰痛がひどく、歩けない・・・
- 腰痛で動けない・・・
- 腰痛で起き上がれない・・・
パンダマは、腰痛というよりも全身の関節全体が痛い、と言っていましたけど、特に腰痛に関しては、寝ている時がつらそうでした。
というのは、5ヶ月から6ヶ月になると、お腹も大きくなってくるので、圧迫されたり引っ張られたりで、どうやって寝たらいいのか、分からない!
という状態になるようです。
これは、お腹の赤ちゃんにとってもよろしくないことで、妊娠中の横たわり方は、横向きが良いと言われています。
妊娠中の腰痛は、大別して
・立って歩くとき、座るとき
・寝るとき、起きるとき
の2つの辛さがありますので、それぞれについて原因と対策をまとめてみました。
歩くとき、座るときの腰痛の原因と解消法
妊娠中に突然腰痛になってしまったり、もともと腰痛持ちだった方が、妊娠して更に悪化する場合があります。
妊娠中の腰痛の主な原因としては、
- 姿勢の悪さ
- 体重の増加、胎児の成長による重心の移動
- 骨盤をゆるめるホルモンの影響
があります。
1と2は、関連が大きく、もともと姿勢が悪かった方は、妊娠して体重が増え、腰椎への負担が増すと、さらに腰痛がひどくなります。
またお腹が大きくなるにつれて、バランスを取るために背骨が反り気味になりますので、同様に腰椎に負担がかかります。
原因の3番目は、リラキシンという骨盤を緩めるホルモンで、出産に向けて必要な変化です。
このホルモンが、骨盤だけでなく各関節に作用し、関節の痛みを引き起こすと言われています。
腰痛に加え、お尻(左右の臀部)が痛くなる場合も、リラキシンが影響している可能性もあります。
立位、座位での腰痛対策は?
妊娠時の体の変化は、個人個人でかなり違うため、ある人に効果的だったとしても、別の妊婦さんにはまったく効果がなかった、ということが多いです。
ですので、ご自身の状況、痛み具合などから、試行錯誤されるしかないと思います。
以下、体験談等や質問サイトの回答を元に、立っている時、座っているとき、歩行時の腰痛対策・解消法をまとめました。
骨盤ベルトを使う
妊娠による骨盤の緩みが原因であれば、骨盤ベルトが腰痛改善に役立つかもしれません。
実際に、ネット上の口コミを見ると、トコちゃんベルトをまず試されている妊婦さんも多いですが、効果については、かなり個人差があるようです。
姿勢を正す
背骨だけで体重を支えているような立ち方を普段していると、腰椎に体重が乗ってきますので、骨をつなぐ関節、軟骨がすり減って、腰痛になってしまいます。
背筋をすっと伸ばし、腹筋と背筋で体を支えるようなイメージを持ってみましょう。
立ち姿は習慣化しているので、なかなか改善しにくいかもしれませんが、常に腰に負担をかけないよう、カッコ良く立つことを意識してみてください。
整体、鍼灸、カイロプラクティック
整体や、鍼(はり・針)を打ってもらって、腰痛が軽くなった、という話もあります。
パンダマも、鍼灸院で鍼を打ってもらっていました(が、改善しなかったとのこと)。
妊娠中であることを告げて、相談してみましょう。
対処療法
産科や整形外科に相談すると、湿布薬を処方されて終わり、ということが多いかと思います。
それでも、「湿布を貼ったら楽になった」とか、「温めたら腰痛が改善した」というコメントもちらほらありました。
ただ、ご自身で湿布を購入される場合には、絶対に気をつけなければならないことがあります。
湿布薬の中には、妊婦の使用を禁じているものがあるからです。
(ボルタレン、インドメタシン、ケトプロフェンが成分に配合されているもの)
必ず、用法をお守りください。医師に相談するのも安心ですね。
市販薬で妊婦さんの禁忌成分を使用していない製品では、天然成分を使った糾励根があります。
練り薬なので、写真のようなシートに塗って湿布として使うことができます。
ちなみにパンダマは、先に上げた鍼治療の他、骨盤ベルト(トコちゃんベルトではない)、腰痛体操を行っていましたが、大きな効果はなかったようで、騙し騙し生活しているような感じでしたね。
睡眠中の腰痛と腹痛の原因と対策

寝るとき、起きるときの腰痛も妊婦さんの大きな悩みの一つです。
腰痛が原因で、眠れない、すぐに目が覚めてしまう、寝返りがうてない、といった悩みも出てきます。
腰痛だけではありません。
ベッド、布団に横たわると、大きくなったお腹が引っ張られるような、腹痛にも見舞われるので、寝るのが辛い、起き上がるのが辛い、眠りが浅い、という妊婦さんは多いのではないでしょうか。
睡眠時の腰痛の原因としては、物理的に大きくなったお腹に沈み込もうとする力が働くため、普段は真っ直ぐな背骨が曲がってしまうのです。
更に血行が悪くなることにより、足のしびれ、だるさなど、二次的な症状も現れます。
寝ている時の腰痛、腹痛の改善、解消法は?
マットレスを変える
そもそも、普通の布団やベッドのマットレスは、妊婦さんにとっては腰部分が硬すぎる、ということが言えます。
妊婦さん専用のマットレスを敷くことで、腰痛や不眠が解消されることも多いです。
おすすめは、布団やベッドの上に敷くだけで使える西川のエンジェルサポートマットです。
エンジェルサポートマットの効果について、詳しくまとめた記事がありますのでご参照ください。
楽な姿勢で寝る

まずは楽な体勢で寝ることが重要になります。
睡眠中の基本的な体制は、左側を下にして、横向き~うつ伏せに近い形に寝ること(シムスの姿勢)です。
シムスの姿勢を楽に保つために、抱き枕を使用する方法があります。妊婦さんに最適な抱き枕も市販されているので試してみてはいかがでしょうか。


腹帯を巻く
横向きに寝るほうが良いのですが、この時、お腹が垂れ下がるような形で、却って痛い場合があります。
特に妊娠中期から後期、6ヶ月・7ヶ月を過ぎたあたりから、かなりお腹が重くなりますので、辛いと思います。
この場合は腹帯(さらし)やサポートベルトを巻くことで、お腹が固定され、楽になります。
腰まくら・抱き枕
お腹が引っ張られるときには、お腹の下に枕やクッションを敷いてもよいでしょう。
足の付根が痛い時や、腰痛対策としては、だき枕も効果的です。
横向きに寝て、片足を抱き枕にかけることで、腰への負担が減らせるからです。
→ (参考)抱き枕を使った妊娠中のマイナートラブル解消法
いかがでしょうか。
一口に腰痛といっても、寝ている時の痛みと、立っている時、歩くときの痛みで負荷の原因が変わってきますので、それぞれ対策されることが良いかと思います。